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がきデカ

がきデカ 1 (1)
がきデカ 1 (1)
山上 たつひこ

初めて読んだのが20巻で、小学生のとき。
現在では考えられないほど下品極まりない内容の漫画だが、小学生の感性にはジャストミートした。お約束のギャグが要所要所で飛び出すあたりは吉本新喜劇を彷彿させる。
初めて読んだ20巻も面白かったが、ベストは18巻だと思う。
「強盗さんご案内〜っ!?」のこまわり君が風呂の窓から尻を突き出してまぶたの母の一人芝居をするシーンは天才の発想だと思う。
「日ごろのうらみは年賀ではらせ!?」のシナリオも完成度が高い。
1巻から通して読んでいくと、初期は下品なだけで絵も荒削りだが15巻くらいからシュールな表現が見受けられ、思想性すら感じるようになってくる。こまわり君のムーブも絶好調で、このあたりがピークだと思う。
20巻を過ぎるころからパワーが落ち、こまわり君のアナーキーさが失われていくような気がする。そして26巻で一旦連載終了となる(完結はしていない)。
連載終了9年後に復活したものが「がきデカ・ファイナル」として刊行されているが、見る影も無くなっている。とても同じ漫画とは思えない。
posted by saiyajin 23:09comments(1)trackbacks(0)





百億の昼と千億の夜



光瀬龍原作のSF小説を萩尾望都が漫画化。高校生のときに母親が買ってきて読ませてくれた。
 
主人公は阿修羅王。他の登場人物はプラトン、釈迦、イエス・キリスト、帝釈天など。これだけの大物が揃って登場するというだけでも唖然とするが、内容も数億光年の時空を舞台に数千年にも及ぶ物語で、馬鹿馬鹿しくなる程のスケールである。
 
しかもその巨大な物語(この世)も、この世界の外側に住む超越者たち(神々)が使用するエネルギー循環炉の中の一つの反応であり、その反応を消去する為に注入された緩和剤がシ(死の概念)であったというラスト。呆然とするしかない。
 
人間が知り得る世界には限界があるが、想像力には限界がない。
 
哲学者ラッセルは「世界は5分前に始まった」という仮説を立てた。5分前以前の記憶を含め全てが5分前に誕生したのかも知れないというのだ。その仮説を否定する術は無い。全ての生物はこの世界を、個々の意識による情報処理の結果としてでしか認識できないからだ。
 
「百億〜」に登場する都市、ゼン・ゼン・シティーでは、市民はそれぞれ個室に入り集団催眠をかけられ、意識の中でのみ創られた虚構の世界で生活をしている。ゼン・ゼンの神の「お前達の世界も集団幻覚による仮構の世界でないといいきれるのか」という問いかけには、当時トラウマ級の衝撃を受けた。
 
ゼン・ゼンの神は円盤状のロボットの姿をしているが、「神は現れる世界によってその姿を変える」らしい。世界を支配するものが「神」であるならば、今の日本において、それは「情報」である。そして大半の日本人は情報操作によって共通の価値観を持たされ、同じ夢を見ているようだ。ゼン・ゼン・シティーと何ら変わらない。
 
posted by saiyajin 18:31comments(0)trackbacks(0)